90年代後半のラリーゲームを意識して作られた、アーケードスタイルのラリーゲームです。
Old School Rallyとは?
Old School Rallyは、90年代後半のローポリゴン風のグラフィックが特徴的な、アーケードスタイルのラリーゲームです。
本作は、発表してから3ヶ月足らずで、STEAMのウィッシュリスト登録数が3万人を突破したという注目作品。
数日前に、実際にプレイすることが出来る、無料のデモバージョンが発表されましたので、今回はそれをプレイしてみたいと思います。
オールドスクールラリーというタイトルは、古き良きラリー、古典的ラリーゲームという意味です。
本作は、90年代後半、アーケードゲームのようなスタイルを取り入れた、と言う説明がありますが、影響を受けた具体的な作品は挙げられていません。
ただ、90年代後半の、アーケードゲームタイプのラリーゲームは限られていますよね。
今回の記事では、アーケードゲームタイプの作品としてセガラリー、そして、コリンマクレー ザ・ラリーも参考作品としてピックアップしました。
最初にざっと、この2作品をざっとおさらいした後に、オールドスクールラリーを見ていきたいと思います。
オールドスクールラリーがどんな影響を受けているのか、チェックしてみてください。
セガラリーチャンピオンシップ:アーケードゲームの名作
セガラリー(セガラリーチャンピオンシップ)は、セガが、95年2月にリリースしたアーケードゲームです。
タイムアタックではなく、同時に他の車と順位を競いながら競争するタイプのラリーゲームでしたが、カジュアルにリアルな挙動が楽しめると非常に高い評価を得た作品でした。
現在のシム系のような本格的な挙動ではありませんが、従来のアーケードゲーム感覚で、気軽に遊べる内容でありながら、それっぽい動きが楽しめる、今でもファンが多い作品です。
95年11月にはセガサターンにも移植され、96年9月には、アナログ操作にも対応したセガラリーチャンピオンシップ・プラスも発売。
フレームレートこそ落ちましたが、満足度の高い移植作品でした。
その後、セガサターンベースのPC版や、無茶移植のゲームボーイアドバンス版なども発売されましたが、初代セガラリーの移植作品で一番新しいのは、2006年1月に発売されたPS2版。
セガラリー2006の初回限定特典としての提供でしたが、ほぼ完全移植と言えるものが遊べるようになりました。
コリンマクレー ザ・ラリー:コンシューマーゲームの名作
コリンマクレー ザ・ラリーは、当時のWRCで活躍していたラリードライバー、コリンマクレーが監修したラリーゲームです。
国内でプレイステーション版コリンマクレー、ザ・ラリーが発売されたのは、99年3月。
コードマスターズの開発で、国内ではスパイクから発売されました。
コードマスターズは、コリンマクレー ザ・ラリーに強い影響を与えた作品として、セガラリーを挙げたとされています。
ステージは、8ヶ国、52のコース、マシンは、7車種に加えて隠しマシンが収録されていました。
ゲームは、WRCと同様に単独でタイムアタックを行うスタイルで、車の挙動も、当時としてはリアル志向なもの。車両のセッティング、ダメージ、リペアの概念も存在していました。
コリンマクレー ザ・ラリーは、セガラリーのようなアーケードゲームタイプの作品とは異なるラリーゲームとして人気を博し、その後シリーズ化されています。
Old School Rallyの概要
Old School Rallyの開発はFrozen Lake Games、販売は、Astrolabe Games。
今回プレイしたのは、2024年6月11日に公開されたデモバージョンです。
Frozen Lake Gamesはギリシャのディベロッパーのようですね。
開発を担当されたサキス氏は、ゲーム開発歴20年のベテランとのこと。
本作は、発表からたった3ヶ月で、ウィッシュリスト登録数3万人を突破。
リアルなグラフィックのラリーゲームが多数存在するなか、これだけの人数が集まったということは、それだけ当時のラリーゲームは特別な存在だったにも関わらず、復刻作品が殆どなく、需要が高い状態にある、ということなのかもしれません。
メニュー項目
Old School Rallyで用意されているメニュー項目をざっと確認しておきます。
ラリー
恐らく本作のメインとなるモードですが、残念ながら今回のデモバージョンでは本編は収録されていません。
タイムトライアル
個別のステージでタイムアタックを行い、タイムを競うモードです。
デモバージョンでプレイ出来るステージは3つ。
コレクション
ゲームで獲得した車両を閲覧できるモードです。
ゲーム開始時点で使用できるのは3車種。
メインとなるラリーモードを進めて行くと、新しい車両を獲得出来るようです。
ローポリゴン風のグラフィックを上手く活用したコンテンツですよね。
こうして並んでいるのをみると、ミニカーのように見えます。
詳細はラリーモードが遊べるようにならないとわかりませんが、棚の数を見る限り、それなりの数の車両が用意されているようですね。
セッティング
コントローラー
コントローラーの初期設定は無難な感じです。
マニュアル操作にも対応。
視点変更機能やハンドブレーキも用意されています。
サウンド
ゲーム本編のサウンドを項目別に音量を設定することが出来ます。
グラフィック
グラフィック関連んでは、解像度の設定やアンチエイリアス、フィルターの有無を設定することが出来ます。
言語
言語は、日本語が用意されていますが、採用されている日本語フォントが今一つという印象。
本作に限りませんが、折角日本語対応にするのであれば、翻訳だけでなく、フォントも適切なものを採用しないと印象が悪く、勿体ないですよね。
初期状態で選べる車両は3種類
現時点で用意されている車種は3つ。
セッティングな無いかわりに、車種ごとに特性が異なっています。
架空の車種ではありますが、何となくわかりますよね。
スバルっぽい車両
こちらはスバルのインプレッサでしょうか。
この車両では、オーストラリアのコースを走りました。
現在、スチームのギフトカードが貰える、レーシングコンペティションキャンペーンが実施されていますので、我こそというかたは挑戦してみてください。
三菱っぽい車両
恐らくランエボですよね。
この車両ではフィンランドのコースを走りました。
大凡2分ちょっとで完走できるコースですが、意外と長く感じます。
プジョーっぽい車両
こちらの車両では、スウェーデンのコースを走りました。
雪の積もった滑りやすいコースで、2分かからない程度の長さです。
Old School Rallyの現時点での感想
もう少し流れるように格好良く走りたかったのですが、練習が足りていないのか、イメージしているように走ることが出来ず、無様な走りになってしまいました。
あくまで個人的な印象となりますが、アーケードゲームのスタイルにしては、ドリフトの滑りが今一つ、という感じでしょうか。
ドリフトさせると、思ったほど滑らないだけでなく、すぐに失速してしまう印象です。
そして、低速時のハンドリングが極端にクイック、過敏なので、ドリフトで失速した後の挙動が、落ち着かないものになってしまう傾向があるのかもしれません。
ハンコン、ステアリングコントローラーで操作すれば、また違った印象になるのかもしれませんが、アナログコントローラーだと、低速域で、大きく左右に車両が動いてしまうのが、少し不自然に感じました。
コ・ドライバーによるナビ音声は、セガラリーを意識したと思われるもので、なかなか良かったのではないでしょうか。
ただ、内容やタイミングは、指示通りでは曲がりきれなかったり、間に合わないと感じるところが幾つかありました。
あとは、コースのレイアウトですね。
最初から曲がりにくい難しいコーナーがあったり、80年代のレースゲームのように、コース脇に接触してしまうような障害物が、設置されているが気になりました。
序盤のコースであること、デモ版であることを考えると、もう少し気持ち良く走らせてくれても良かったのでは?というのが正直な印象です。
先程の映像では、そこそこ無難に走っていますが、最初はコースアウト、クラッシュの連続で心が折れそうになりました。
セガラリーとコリンマクレー、ザ・ラリー、どちらに似ているのかと言われると、なかなか難しいところですね。
セッティング無しで遊べるゲームスタイル、コドライバーのナビはセガラリー、コースやスピード感はコリンマクレー ザ・ラリーという感じでしょうか。
車の挙動はどちらのものでもないという印象です。
ドリフトをもう少し長く、失速しづらくして、低速でのハンドリングを落ち着いたものにして頂けると、アーケードライクなラリーレースゲームとして楽しくなりそうですが、どうなりますでしょうか。
正式な発売までまだ時間がありますので、上手く調整して欲しいですね。
タイムアタックキャンペーン
各コース上位3名にSTEAMのギフトカードがプレゼントされる、『デモリリース記念!オンラインレーシングコンペティション』が実際されています。
また、有効な投稿10件ごとに、抽選で1名に5ドルのSTEAMギフトカードがプレゼントされるラッキーレーサー賞もあるとのこと。
応募締め切りは6月18日 12:00 pm UTC+0 (日本時間6月18日21時)まで。
キャンペーンの詳細はOld School RallyのSTEAMストアページをご参照ください。
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