イギリスのEvercadeシリーズの新製品、Evercade Alphaが発表になりました。
アーケード筐体型の復刻ミニゲーム機です。
Evercade Alphaについて
Evercadeシリーズは、既に据え置き型と、モバイル型のゲーム機が発売されていますので、ご存知のかたもおられると思いますが、今回遂に、アーケード筐体型の新製品が追加となりました。
独自のアーケード筐体型のミニハードは、直近では、ビスコのアーケードゲームに特化した、ビスコミニアーケードバートップなんてのがあり、いずれこういった形式で、また似たような新製品が発売されるのかな、なんて勝手に思っていたのですが、発表になった新製品はそれ以上のものでした。
Evercadeシリーズの製品ということで、カートリッジでのゲームの供給が可能になっています。
Evercadeのカートリッジは、アーケードゲームを収録したものを中心として、既に50本以上発売されていますので、アーケードゲーム好きなかたには、見逃せないハードになるのではないでしょうか。
今回は、新製品であるEvercade Alphaの概要をチェックしつつ、既存のEvercadeの対応カートリッジも見ていきたいと思います。
価格
現在は、プレオーダー価格という扱いになっているようですが、現在オーダーできる価格は、199.99ポンド、229.99ユーロ、229.99ドルとなっています。
現在の為替で日本円にすると、199.99ポンドが39990円、229.99ユーロが39,240円、229.99ドルが36,150円です。
意外にも、ドルでの価格設定が一番安いことになりますが、それでも36000円ちょっとです
円安になっている日本基準で考えると、少し高い気がしますが、海外ではイーグレットツーミニが229.99ドル程度で販売されたりしていましたので、感覚的には、イーグレットツーミニと同じような価格帯と考えても良いのかもしれません。
筐体の概要
搭載されている液晶パネルは8インチ。
昨年発売されたビスコミニアーケードバートップは、10インチでしたので、それよりも少し小さいことになります。
画面比率は特に明記されていませんが、パッと見たところ4対3比率のようです。高解像度のIPS液晶を採用しているとのことです。
筐体サイズは、幅が24.4センチ、高さが41センチ、奥行きが31.6センチとなっています。これくらいであれば、置く場所も何とかなるかもしれません。
コントローラー部分は、フルサイズとありますので、恐らくアーケード準拠のものだと思われます。レバーがボール型に交換したいですよね。
筐体の下側には、エーバーケイドのカートリッジスロットが2つと、コントローラー用のコネクタがあるようです。
筐体上部分の、アートデザインに関しては、差し替えが出来るようです。
二つの追加マーキーと書かれています。全部で3つのアートデザインという事になるのでしょうか。
ストリートファイターとロックマン
今回発売される筐体は2つ。
一つは、ストリートファイター関連作品を6本収録した筐体。
筐体デザインはストリートファイターツー仕様になっています。ただ、海外仕様のデザインなので、日本人にはあまり馴染みが無い感じではありますが、以前発売されたマイアーケードのストリートファイターツーのミニ筐体も、こんな感じのデザインんだったと思います。
収録されているのは全て海外版タイトルで、ストリートファイターツーダッシュ、ストリートファイターツーターボ、スーパーパズルファイターツーターボ、ストリートファイターアルファ、ストリートファイターアルファツー、ストリートファイターアルファスリーの6本となっています。
もう一つは、カプコンのアクションゲームを6本収録した筐体。
筐体デザインは、海外版ロックマンのメガマン仕様ですね。
収録されているのは全て海外版タイトルで、ロックマン、ロックマンツー、キャリアエアウイング、ファイナルファイト、ナイツオブザラウンド、ストライダーの6本となっています。
ロックマン2作品は、ボス戦主体のようなアーケード版ですね。キャリアエアウイングは、日本語ではUSネイビーとしてリリースされた、横スクロールのシューティングゲームです。ファイナルファイトや、ストライダー飛竜が収録されているのは、ちょっと熱いですね。
当然ですが、正規のライセンスを受けて作られている製品です。
どちらも収録されているのは、6タイトルだけなので、ミニハードとしては少し物足りない感じではありますが、それは、別売りのカートリッジが解決してくれます。
50本以上発売済みのEvercadeカートリッジに対応
Evercade Alphaは、Evercadeのカートリッジが使用可能です。
4年くらい前から展開されているゲーム機、Evercadeのカートリッジですね。
Evercade Alphaのページには、50本以上と書かれていましたが、少し調べたところ、既に55本発売されていて、この夏にも2本追加されるようです。ゲームのラインナップ自体は、500作品以上になるとのこと。
それだけ追加でお金が掛かるという話でもありますが、なかなかの数ですよね。
カートリッジには数本のゲームが収録されていて、1本約20ドル。
国内ではあまり見かけないかもしれませんが、北米アマゾンなどでも販売されています。
しっかりとしたケースとマニュアルが付属します。
コレクターが収集することを見越したような製品ですね。
カートリッジに関してはこの後詳しく見ていきたいと思いますが、アーケード版をまとめたものと、家庭用ゲームをまとめたものの2種類が存在します。
ナムコやアイレム、東亜プラン、ジャレコなど日本人に馴染みがあるメーカーもラインナップされています。収録本数は多いもので10本程度。少ないものだと3本なんてのもありました。
サンワ製のパーツを採用したデラックスエディションも
Evercade Alphaには、デラックスエディションと呼ばれる特別な製品も用意されているとのこと。
なんとも今風な商品展開です。
ファンストックという販売サービす限定で、価格は249.99ポンド、又は289.99ユーロ。
ざっくり計算で、通常版より1万円高いイメージです。
注目すべきは、コントローラー周りがサンワ製になることでしょうか。
このことからも、Evercade Alphaのレバーやボタンは、アーケード仕様のパーツを採用していると考えて良さそうですね。
他には、二人用で使うコントロールパッドと、ポスター、筐体上部のアートデザインも、収録ゲーム分付属するようです。
少し割高ではありますが、なかなか魅力的ですね。
Evercade Alphaの仕様
Evercade Alphaは、全てのEvercadeカートリッジと互換性があるカートリッジスロットを2つ搭載しています。
コントローラーは、USB接続で、Evercade及びサードパーティー製のものが使えるようです。
恐らく何でも使えるわけではなく、Evercade準拠のUSBコントローラーという事ですよね。
液晶モニタは、8インチ高解像度IPS液晶で、画面比率は4対3。
あと、システムのアップデート用に、Wi-Fi機能も搭載しているようです。
Evercadeのゲームカートリッジ
ここからは、Evercadeのゲーム、対応カートリッジを見ていきたいと思います。
現在、発表になっているカートリッジの数は、全部で57本。
北米アマゾンでの販売価格は、1本19.99ドルとなっていました。
収録されているゲームは、基本的に海外版です。
今回は、この中から個人的に気になったものを幾つかピックアップしてご紹介します。
東亜プランアーケード 1
東亜プランのアーケードゲームを8本収録したカートリッジです。
東亜プランと言えば、縦スクロールシューティングを思い浮かべますが、こちらのカートリッジには、縦スクロールシューティングが4本、横スクロールシューティングが1本、アクションゲームが2本、パズルゲームが1本収録されています。
ちなみに、アルコンはスラップファイトの海外版タイトルです。
東亜プランアーケード 2
こちらは、東亜プランのアーケードゲームを7本収録しています。
縦画面のゲームを4本、横画面のゲームを3本収録。
ラリーバイクはダッシュ野郎、デーモンズワールドはホラーストーリーの海外版タイトルです。
東亜プランのシューティングゲームが楽しめるのは魅力的ですが、Evercade Alphaは、4対3比率の横画面ですので、縦画面のゲームは、表示サイズが小さくなってしまうのが難点ですね。
アイレムアーケード 1
こちらのカートリッジには、アイレムのアーケードゲームが6本収録されています。
アールタイプ、ムーンパトロール、海底大戦争、ミスターヘリの大冒険、剣豪、テンヤードファイトの6本です。
ジャレコアーケード 1
こちらは、ジャレコのアーケードゲームを8本収録しています。
妖精物語ロッドランド、セイントドラゴン、EDF、ファンタズム、64番街、サイバトラー、p-47、ザ・ロードオブキングを収録。
64番街は、移植レアなのではないでしょうか。
ジャレココレクション 1
こちらは、ジャレコの家庭用ゲームを10本収録しています。
主にファミコンやスーパーファミコンで発売された作品です。
アーケード版ではありませんが、19.99ドルで10本収録ですので、これはこれでありかもしれません。
リノベーションコレクション 1
こちらは、日本テレネットの家庭用ゲームを12本収録しています。
基本的には、メガドライブ版でしょうか。
エグザイルと港のトレイジアはRPGなので、海外版は辛いかもしれませんが、12本収録ということで、コストパフォーマンスは良さそうです。
データイーストアーケード 1
データイーストのアーケードゲームを10本収録しています。
ドラゴンニンジャなど、海外で発売されたオムニバスゲーム機ではよく見かけるラインナップですが、アーケード版が10本楽しめるのは魅力的なのではないでしょうか。
データイーストコレクション 1
こちらは、データイーストの家庭用ゲームを10本収録しています。
家庭用ゲームといっても、基本的にはアーケード版の移植作品ですね。
ラインナップ自体は悪くなさそうです。
テクノスアーケード 1
こちらは、テクノスのアーケードゲームを8本収録しています。
ブロックアウトはテクノスジャパンでしたか。
初代ダブルドラゴンや熱血硬派くにお君が収録されていないのが少し残念ですね。
テクノスコレクション 1
こちらは、テクノスの家庭用ゲームを8本収録しています。
家庭用ということで、ダブルドラゴンやクニオ君関連の作品でまとめられています。
ナムコミュージアムコレクション 1
こちらは、ナムコの家庭用ゲームを8本収録しています。
バトルカーズなど、馴染みのないものが混ざっています。
リブルラブルは魅力的ですが、Evercade Alphaでは操作しづらいかもしれませんね。
ナムコミュージアムコレクション 2
こちらは第2弾で、ナムコの家庭用ゲームを11本収録しています。
ナムコに関してはアーケード版カートリッジがなくて残念ですが、こちらのラインナップはなかなか楽しめそうですね。
ちなみに、ウェポンロードは海外のみで発売された、サムライスピリッツのような対戦格闘ゲームです。
Evercadeのカートリッジ57本に関しては、全てEvercadeの公式サイトに掲載されており、ゲームの数が多いからか、検索機能も用意されていますので、気になるタイトルがある方はチェックしてみてください。
まとめ
アーケード筐体型の復刻ミニゲーム機、Evercade Alpha、なかなか楽しめそうですよね。
4対3の8インチ液晶画面搭載のアーケード筐体で、カートリッジによるゲームの供給。
価格も200ドルちょっとと、物価高騰傾向にある現在では比較的手頃な価格設定です。
復刻ミニとしては、理想的なものと言えるのではないでしょうか。
敢えて気になる点を挙げるとするなら、縦画面ゲームへの対応ですね。
イーグレットツーミニにような画面回転機構を入れるのは相当難しいと思いますので、言っても仕方が無いことかもしれませんが、8インチの横画面で、縦画面を表示させると、少し厳しいことになりそうな気がします。
2つのタイプを発売するのであれば、横画面バージョンと、縦画面バージョンの2つでも良かったかもしれません。
Evercade Alphaは、2024年6月4日から予約が開始されており、11月の発売予定となっています。
少しは為替も落ち着いてくれるといいですね。
日本からの予約購入について
日本時間6月7日朝、北米AmazonでもEvercade Alphaの予約が始まりました。
既にデータは登録済みで在庫無しという状態が続いていましたが、本日正式に予約が始まったようです。Evercade Alpha Street Fighter Bartop Arcade、Evercade Alpha Mega Man Bartop Arcade共に予約可能な状態で、送り先が日本であっても手続き出来るようでした。
但し、価格に関しては、公式サイトで告知されていたプレオーダー価格229.99ドルではなく、定価の249.99ドルとなっています。
これが一時的なもので、229.99ドルに修正されるのかどうか分かりませんが、AmazonのPre-order Price Guaranteeの対象となっていますので、予約後に価格変動があったとしても発売までの最低価格が適用される筈です。
日本からの購入に掛かる最低費用は次の通り。
本体価格 | 249.99ドル | 約38,998円 |
送料 | 33.12ドル | 約5,167円 |
Estimated Import Charges | 31.46ドル | 約4,908円 |
合計 | 314.57ドル | 約49,073円 |
上記は現在の為替、1ドル156円で計算した概算です。
総額は約5万円。
送料は思ったほど高くありませんが、税金などをAmazonが代行して徴収するEstimated Import Chargesが5千円近く掛かってしまいます。
本来、税関で徴収される消費税はここまで高くないのですが、Amazonのシステム上、どうにも出来ないので仕方無いですね。
ちなみに、イギリスのFunstockでは、本体価格199.99ポンド(約39,998円)、日本への送料14.99ポンド(2,998円)となっています。
税関で徴収される消費税は大凡2,100円程度で、それにプラス手数料。消費税の支払いは、到着時又は到着後に、代行業者に支払うことになると思います。
総額は、4.5万円+手数料という感じでしょうか。
ただ、ポンド建ての場合は、ドル建てよりも為替手数料が高くなる可能性がありますので、カードで支払う場合は事前に確認しておくと良いかもしれません。
もし北米Amazonもプレオーダー価格の229.99ドル(35,878円)になるようであれば、支払い総額はFunstockとの差は小さくなりますので、迷うところですね。
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